本講義

アメリカ輸入とは異なりヨーロッパ特有のVATが絡んでくるのでしっかりとした認識を持ちましょう!
ヨーロッパからの輸入はAmazonからしかないので今回の講義は楽しみです!


仮にメーカーやネットショップに卸交渉をかけていい条件がもらえたとします。
しかしすぐに契約をすることは待ってください。
え、なんでしょうか?


・VAT numberの報告
・VAT分の還付手続き依頼
の2点を必ず理解しておく必要があります。
なぜならしっかりと理解していないと作業が止まったり損をするケースがあるからです。
もうすでに頭が痛くなった来ました…


日本で事業をしている限りVAT numberを相手側に報告する必要はありません。
これはヨーロッパで事業をしている人向けの納税者番号のようなもので、
取引の際に教えるように連絡が来るケースがあります。
したがってヨーロッパで納税していないあざらし君はVAT numberの伝達は不要です。
すごいハードルが下がった気がしました。
では2点目も簡単なのでしょうか?


還付をしてくれるように頼むだけなので難易度は低いです。
ただし還付の申請をするときは商品を購入する前に行う必要があります。
でないとVAT分がしっかりと請求金額に加算されてしまうため気を付けましょう!
今度商品を購入するときはしっかりとVAT分は除いてください!っていいます。


いつも通り復習して自分の身になるようにしてくださいね!
今日の講義は以上です。お疲れさまでした!


補足テキスト
今日の講義は「ヨーロッパ輸入の卸交渉における注意点」についてです。
卸交渉自体のやり方はアメリカと変わる事はありません。
しかし上記した通り踏まなくてはいけない手続きがあるため、その項目をクリアしていく必要があります。
今回はその2点について理解が深まるように解説していきます。
まだ理解不足だと思われる方は以下の講義を学習してからこの先を読まれた方がより自分のためになると思います。
VAT number の取り扱いについて
VAT numberはヨーロッパで納税をする事業者が取得を義務付けられている番号のことを指し、ヨーロッパで事業をしているメーカーや卸業者が所持しています。
なので日本にいる私たちも当然番号を所持していると勘違いされている場合も多く、購入に当たって「VAT numberを送ってください」と言われる場合があります。
しかし上記した通り日本で納税をしている私たちにとって番号を取得する必要は無いため、
その旨をメーカーやネットショップ側に伝えて了承を得る必要が出てきます。
VAT numberを提示するように求められたときに日本で納税しているから必要ないと言うことを知らないと、
取引の際にどうしていいかわからず手が止まってしまいせっかくのチャンスを棒に振ってしまうという恐れが出てきます。
なのでこのVAT numberの取り扱いについては必要がないということをしっかりと覚えておきましょう。
VATの還付について
VAT numberの件も解決して実際に商品を購入する段階になった際VATの還付について確認しておかなくてはいけません。
転送会社を利用するといったケースを除いて日本にメーカーやネットショップ先から直送する場合VATは以下のその国の料率で還付を受けることができます。
イギリス | フランス | ドイツ | イタリア | スペイン |
20% | 20% | 19% | 22% | 21% |
それはVATの還付は必ず商品を注文する前に契約で確認しておくことです。しかしここで注意しておかなくてはならないことが1つあります。
その理由は2つあります。
1つはVATの還付はメーカーやネットショップも手続きが面倒のため不本意ながら応じてくれないケースがあるためです。
割引を受ける事は当然の権利なのでしっかりと主張する必要があります。
※とはいっても還付をしてくれる可能性はそんなに高くないので、何度も購入して関係を深めていく過程で還付の交渉をしていく方がいいと思います。
もう1つはVATの還付は日本に商品が到着してからだと受け付けてもらえない可能性が非常に高いからです。
よく失敗例として話されているのが、商品を日本に輸入してきてからメーカーやネットショップ等の卸サイトねVATの還付を求めたと言うケースです。
この問題の多くの結末はVATの還付を受けることができなかったということに終わっているため、
商品を購入する前にVATの還付の旨をしっかりと相手側に伝え対応してもらう必要があることがわかると思います。
そのほかの詳細な記載はジェトロやミプロといった機関が専門なので、
しっかりとした知識を身に着けるためにも一度目を通しておくことをおすすめいたします。
ヨーロッパ輸入の卸交渉における注意点 まとめ
今回の講義ではヨーロッパ輸入の卸交渉における注意点、特にVATについて解説させていただきました。
ヨーロッパ輸入を普段から行っている人ならばいざ知れず、初めてヨーロッパから卸仕入れをする方は不安でいっぱいだと思います。
そんな初めての試みでVAT numberやら還付やらで躓いて心が折れるのは辛すぎるので、
予防としてしっかり予習をしてヨーロッパからの卸仕入れがどういうものなのかを把握して実践に挑んでもらえたらと思います。