本講義

ROIで小売なら15%、卸売なら20%を目指すべきと常々言っていますが一概にそうとも言えないケースがあるため例外を覚えておきましょう。
意識的にROIは見ていたので例外のケースをしっかりと学習しようとおもいます。




確かにあざらし君の言う通りどれだけの利益を得るとするかと言う指標がROIです。

ROIが30%の商品AとROIが10%の商品Bがあったとしたらどちらが市場競争において有利に働くと思いますか?




すると先ほどのROIの数値で考えると、Aの利益は150円、Bの利益は500円という結果になります。
利益は出ますが月に何個売れるかと言うこともわからないと仕入れを決定することはできませんよね。
Aが500個売れるに対してBは100個かもしれません。
要するにROIだけを見て商品を仕入れることは購入を決定する最終要素にはなり得ないのです。

詳しくは補足テキストを見て復習してくださいね!
今日の講義は以上です。お疲れ様でした!
1つの指標を見るだけでなく様々な観点から多面的に考える必要がわかって良かったです!
復習頑張ります!

補足テキスト
今日の講義は「利益率を追求することの落とし穴」についてでした。
規律を追求する事はどのビジネスにおいても重要な点の1つです。
しかしそれだけを見てしまうと思った通りにビジネスが進まないと言う状況が必ず生まれてしまいます。
そこで今回は「利益額」「単価」「ROS」の3点を落とし穴に落ちないための補足事項として解説していきます。
「利益額」について
どんなビジネスにおいてもそうですが利益と言うものは事業を継続させていくために必要不可欠なものです。
しかし上記したように「ROI」のみを見てしまうと利益額が大幅に減額すると言う事は大いにあります。
具体的な例を挙げて考えてみましょう。
Aさんは10種類の商品を平均ROI 30%
Bさんは10種類の商品を平均ROI 10%
という形で仕入れをしました。
しかしROIが高いAさんの方が利益額が低いという結果が出ました。
これは本講義の中で言ったように、「原価」のことが頭から抜けているためROIが高くても利益額が伸びないという結果になります。
原価のことを意識して仕入れをしていくことで利益額の改善は狙えるので商品単価を意識してリサーチしてみましょう。
おすすめする目安利益額は1000円以上です。
「単価」について
上記したように販売単価は利益に直結してくるものです。
よく3000〜4000円台の品物を中心にしている初心者セラーをみますが、国際送料を考えるとどう考えても薄利になります。
単価が低いといくらROIが高かったとしても意味がありません。
ROIを15%とすると大体6700円くらいの商品を選ぶと利益額も1000円を超えるのでその点を意識してリサーチしてみましょう。
「ROS」について
ROSとは「Rate of Sales」の略で事業全体の収益率を表す経常利益の売上高に対する%を見る指標です。
ROS=経常利益÷売上高×100
利益÷諸経費で求められるROIとは異なり、単価と利益額からでないと算出できないROSを基準とすることでより細かな事業運営を行うことができます。
目標数値は小売で18〜21%、卸売で23〜26%を目指してみましょう。
まとめ
今回の講義は利益率を追求することの落とし穴について解説させていただきました。
今回言っておきたいこととして利益率を追求する事は決して間違っているのではなく、「利益率のみを意識する」ことが落とし穴にはまってしまうということです。
そのため今回補足的に説明した3点を押さえておくことで、利益率が高いのに利益額が少ないと言うジレンマから抜け出すことができます。
条件に見合う商品を探す事は難しいかもしれませんが、いずれにしても商品リサーチは経験がものを言うので継続して取り組んでいきましょう。